2026年5月27日水曜日

 この記事では、飯舘村と飯舘電力のことを、3つのバージョン(大人向け・子ども向け・英語)で紹介しています。

以下の目次をクリックすると目的のバージョンにジャンプします。

1. 大人向けバージョン(標準版)

福島県浜通りの北西部に位置する飯舘村は、総面積の約75%を山林が占め、「日本で最も美しい村」連合にも加盟する自然豊かな高原の村です。冷涼な気候を活かした黒毛和牛「飯舘牛」や、高原野菜・花の栽培で知られていました。
しかし、2011年の東日本大震災に伴う東京電力福島第一原発事故により、
村は高濃度の放射性物質に見舞われます。経験のない災難により、全村民(約6千人)が6年もの長きにわたり村外への避難を余儀なくされました。

この混乱の中、「二度と同じ悲劇を繰り返さない」という強い決意のもと、2014年9月に飯舘電力が起業されました。
当時、国内では原発依存を下げ、再生可能エネルギーを普及させる固定価格買取制度(FIT)が導入されました。原発の対極にある安全な再エネをこの地で創ることで、村の再生を応援し、原発事故の教訓を風化させないためのソーシャルカンパニとして村民と首都圏の有志の出資により誕生しました。

現在は、放射能で汚染された土地の有効活用を図るため、村内49箇所で低圧(50kW未満)太陽光発電所を稼働させています。
各地に点在しているためメンテナンスの効率面では課題があるものの、
万が一、東北電力管内で大規模停電(ブラックアウト)が発生した際、
各発電所に設置されたACコンセントが通電し、村内で計400個の非常用コンセントが利用できる機能を準備しています。
また、そのうち14箇所では、パネルの下で牧草を栽培し、上で発電を行う「ソーラーシェアリング(営農型太陽光発電)」取り組み、地域の農業再生にも貢献しています。

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2. こどもむけバージョン

福島県にある飯舘村(いいたてむら)は、緑いっぱいの山に囲まれた、とっても美しい村です。おいしいお肉になる牛(飯舘牛)を育てたり、高原のすずしい気候を使って野菜やお花を育てたりして、みんな仲良く暮らしていました。
しかし、2011年におきた大きな地震と、原子力発電所(げんしりょくはつでんしょ)の事故によって、村に目に見えない「ほうしゃのう」という危険なゴミがたくさん降ってきてしまったのです。村の人たちは安全のために、なんと6年ものあいだ、生まれ育った村を離れて遠くで暮らさなければなりませんでした。

「こんな悲しいことを、二度とおこしてはいけない」
そう強く思った村の人や応援してくれる仲間たちが集まって、2014年に「いいたて電力」という会社を作りました。
事故をおこした原子力ではなく、太陽の光を使った、地球にも人にも優しくて「絶対に安全なエネルギー」を自分たちの手で作ることで、村をもう一度元気にしようと考えたのです。

いいたて電力は、ほうしゃのうのせいで使えなくなってしまった土地などを利用して、村の中の49か所に太陽光パネルを設置しました。
あちこちにバラバラに置いてあるので、見回りやお手入れをするのは少し大変ですが、もしも大きな災害がおきて、村全体が長いあいだ停電(ブラックアウト)になってしまったとき、この49か所の発電所にある「合計400個のコンセント」から電気を使えるように準備しています。電気が止まっても、スマホを充電したり、あかりをつけたりできるように、村のみんなを守る工夫をしているのです。
さらに、14か所の発電所では、太陽光パネルの下で牛のごはんになる草を育て、上では太陽の光で電気を作るという、農業と発電を同時に行うめずらしい取り組み(ソーラーシェアリング)にもチャレンジしています。

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3. 英語バージョン(English Version)

Located in the northwestern part of the Hamadori region in Fukushima Prefecture, Iitate Village is a nature-rich highland community where forests cover about 75% of the total area. It is a registered member of "The Most Beautiful Villages in Japan" alliance and has long been renowned for its cool climate, which is ideal for cultivating highland vegetables, flowers, and breeding "Iitate Beef," a premier brand of Japanese Black Wagyu.

Amid this chaos, Iitate Power was established in September 2014 with a resolute determination: "Never let such a tragedy happen again." It was launched as a social enterprise, funded by local residents and supporters from the Tokyo metropolitan area.

At the time, Japan was introducing the Feed-in Tariff (FIT) system under government initiative to reduce reliance on nuclear power and increase renewable energy. Having witnessed the horrors of the nuclear accident firsthand, the founders utilized this system to generate safe renewable energy—the polar opposite of nuclear power—right here in this land. Their goal was to support the village’s revitalization and ensure the lessons of the nuclear disaster would never fade.

To effectively utilize the land affected by radiation, the company now operates low-voltage (under 50 kW) solar power plants at 49 locations across the village.
Because these sites are scattered, maintenance is not highly efficient, making it a rare operational model in Japan. However, this decentralized layout has a major advantage: in the event of a large-scale blackout on the Tohoku Electric Power grid, a unique system activates to power independent AC outlets installed at each plant. This setup ensures that 400 emergency outlets will be available for public use throughout the village during a blackout.

Furthermore, 14 of these sites practice "solar sharing" (agrivoltaics) on farmland, where solar panels generate electricity above while pasture grass for livestock is cultivated below. Through these efforts, Iitate Power is deeply contributing to the revival of local agriculture alongside the promotion of renewable energy.

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